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こんにちは!デジタルコンテンツを扱っていると、画像の著作権保護やブランド表示のために「ウォーターマーク(透かし)」を入れたい場面は多いですよね。でも、一枚一枚手作業で追加するのは大変…。そんな悩みを解決するのが、ノーコード自動化ツール「n8n」です!
今回は、Google Driveに保存されている画像に、自動で指定したウォーターマーク画像を合成し、別のフォルダに保存するn8nワークフローをご紹介します。この方法を使えば、面倒な作業から解放され、コンテンツ作成や他の重要な業務に集中できますよ。
なぜウォーターマーク自動化が重要?
- 著作権保護: 画像の無断使用や盗用を防ぎます。
- ブランド認知度向上: ロゴなどを透かしとして入れることで、画像がどこから来たものかを示し、ブランドを広めます。
- 作業効率の大幅アップ: 手作業による時間と手間を削減し、ヒューマンエラーも防ぎます。
- 一貫性の担保: 全ての画像に同じスタイル・位置でウォーターマークを適用できます。
準備するもの
- n8n環境: n8nが利用できる状態であること。(クラウド版推奨)
- Google Driveアカウント: 画像を保存・取得するためのGoogle Driveアカウント。n8nとの連携設定(OAuth2認証)が済んでいること。
- ウォーターマーク用の画像: 透かしとして使用したいロゴ画像など(例:透明背景のPNGファイル)。Google Driveのどこかにアップロードしておきましょう。
- Google Driveのフォルダ構成(例):
- ウォーターマークを挿入したい元画像を入れるフォルダ(例:「watermark_no」)
- ウォーターマーク挿入済みの画像を保存するフォルダ(例:「watermark_yes」)
重要: 記事内では、実際のフォルダIDやファイルIDの代わりに「ご自身のウォーターマーク画像のファイルIDを指定」「元画像が保存されているフォルダのIDを指定」といった形で説明します。ご自身の環境に合わせて読み替えてください。
n8nとの連携設定(OAuth2認証)がまだの方は以下に手順を記載しております。是非ご活用ください!!

ワークフロー解説:ステップ・バイ・ステップ
このワークフローは、以下の7つのステップ(ノード)で構成されています。
1. スタートフロー (Manual Trigger)

このノードは手動でワークフローを開始するためのものです。「Execute Workflow」ボタンを押すと、ここから処理がスタートします。定期実行したい場合は、代わりに「Cron」ノードなどを利用することも可能です。
2. ウォーターマーク画像 (Google Drive – Download)

まず、透かしとして使用する画像をGoogle Driveからダウンロードします。
- Operation:
download
を選択。 - File ID: ここで「ご自身のウォーターマーク画像のファイルIDを指定」します。この例では「Digicra白ロゴ.png」というファイルが指定されています。
- Options > Binary Property Name:
watermark
と入力。これは非常に重要で、後続のノードでこの名前を使ってウォーターマーク画像データを参照します。
このノードを実行すると、「watermark」という名前で画像データが取得されます。
3. 画像ファイル検索 (Google Drive – List Files)

次に、ウォーターマークを挿入したい元画像を探します。
- Resource:
fileFolder
を選択。 - Query String: 検索条件を指定します。この例では
*.png
となっており、PNG画像のみを対象としています。他の形式(例:*.jpg
)や、特定のファイル名パターンも指定可能です。 - Return All: ONにすることで、条件に一致する全てのファイルを取得します。
- Filter > Folder ID: 「元画像が保存されているフォルダのIDを指定」します。この例では「watermark_no」という名前のフォルダが対象です。
このノードは、指定されたフォルダ内にあるPNGファイルのリストを出力します。
4. 画像ファイルダウンロード (Google Drive – Download)

ステップ3で見つかった画像を、実際にダウンロードします。
- Operation:
download
を選択。 - File ID:
={{ $json.id }}
と入力。これは、前の「画像ファイル検索」ノードで見つかった各ファイルのIDを動的に参照するためのn8nの書き方(Expression)です。これにより、見つかった全ての画像が順番にダウンロードされます。 - Options > Binary Property Name: デフォルトの
data
のままでOKです。
5. マージ (Merge)

このノードが少しトリッキーですが、非常に重要です。ここでは、ステップ2でダウンロードした「ウォーターマーク画像データ」と、ステップ4でダウンロードした「元画像データ」を一つにまとめます。
- Mode:
Combine
を選択。 - Combine By:
Combine All
を選択。
「ウォーターマーク画像」ノードからは1つのデータ(ウォーターマーク画像)が、「画像ファイルダウンロード」ノードからは複数のデータ(元画像たち)が来る可能性があります。「Combine All」モードにすることで、各元画像データに対して、ウォーターマーク画像データが紐づけられます。これにより、後続の処理で各元画像に同じウォーターマークを適用できるようになります。
6. ウォーターマーク挿入 (Edit Image)

いよいよ画像の加工です!元画像にウォーターマークを合成します。
- Operation:
Composite
を選択。これは画像を重ね合わせる操作です。 - Data Property Name (Input): デフォルトの
data
のままでOK。これは元画像データを指します。 - Data Property Name Composite:
watermark
と入力。これはステップ2で設定したウォーターマーク画像のバイナリプロパティ名です。ここで指定した名前の画像が、元画像の上に重ねられます。 - Options > Format: 出力する画像の形式を選択します。この例では
webp
が選択されています。png
やjpg
なども選択可能です。
このノードでは、他にもウォーターマークの位置(Gravity)、オフセット、ブレンドモードなどを細かく調整できますが、今回のJSONでは基本的な重ね合わせのみ行っています。より凝った設定も可能ですので、色々試してみてください。
7. 画像ファイルアップロード (Google Drive – Upload)

最後に、ウォーターマークが挿入された画像をGoogle Driveの指定フォルダにアップロードします。
- Name:
={{ $binary.data.fileName }}
と入力。これにより、元画像のファイル名を維持しつつ、拡張子はステップ6で指定した形式(この例では.webp)でアップロードされます。 - Drive ID: 通常は
My Drive
のままで良いでしょう。共有ドライブの場合は適切なIDを選択します。 - Folder ID: 「ウォーターマーク挿入済みの画像を保存するフォルダのIDを指定」します。この例では「watermark_yes」という名前のフォルダが対象です。
これで、ウォーターマークが挿入された画像が、指定のフォルダに自動で保存されます!
ワークフローの実行と確認
- Google Driveの「元画像を入れるフォルダ」に、ウォーターマークを挿入したい画像(例:PNGファイル)をいくつかアップロードします。
- n8nの画面で、このワークフローを開き、右上の「Execute Workflow」ボタンをクリックします。
- 処理が完了するのを待ちます。
- Google Driveの「ウォーターマーク挿入済みの画像を保存するフォルダ」を確認し、画像に正しくウォーターマークが挿入され、WEBP形式で保存されているか確認しましょう。
まとめ
今回は、n8nを使ってGoogle Drive上の画像に自動でウォーターマークを挿入するワークフローをご紹介しました。この方法を活用すれば、
- 手作業による時間とコストを大幅に削減できる
- ブランド保護と認知度向上に貢献できる
- 人的ミスを防ぎ、一貫した品質を保てる
といった多くのメリットがあります。
n8nは非常に柔軟性が高く、今回のワークフローをベースに、例えば「特定のファイル名パターンのみ処理する」「エラー発生時に通知を送る」「毎日定時に自動実行する」といったカスタマイズも可能です。ぜひ、ご自身のニーズに合わせて改良し、日々の業務をさらに効率化してみてくださいね!
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