チャットするだけ!AIエージェントで作るSEO記事自動作成ワークフロー徹底解説

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はじめに

「SEOに強い記事を書きたいけど、時間がない…」
「毎回キーワード調査や構成案作成、執筆、校正に追われている…」

そんな悩みを抱えるコンテンツ制作者の皆さん、お待たせしました!今回は、ノーコード自動化ツール「n8n(エヌエイトエヌ)」とAIを組み合わせて、チャットでトピックを指示するだけでSEO記事を自動作成し、Google Driveに保存する画期的なワークフローをご紹介します。

このワークフローを使えば、面倒な作業はAIにお任せ。あなたは記事のテーマを考えるだけで、質の高いSEO記事が手に入ります。まるで専属のライティングチームがいるかのようですね!

この記事では、初心者の方でも分かりやすいように、ワークフローの全体像から各設定ステップまで、丁寧に解説していきます。

このワークフローでできること

この自動化ワークフローを導入することで、以下のようなメリットがあります。

  • チャットインターフェースから記事のトピックや見出しをAIに指示
  • AIがウェブ検索を行い、信頼性の高い情報を収集・要約
  • 要約を元に、SEOに最適化された記事をAIが執筆
  • AIが記事の文法や表現を校正
  • AIが記事を読みやすいように見出しやリストで整形
  • 完成した記事を自動でGoogle Driveの指定フォルダに保存

まさに夢のような自動化ですね!それでは早速、準備するものから見ていきましょう。

準備するもの

このワークフローを作成・利用するには、いくつかのアカウントとAPIキーが必要です。事前に準備しておきましょう。

n8nアカウント: もしお持ちでなければ、n8n公式サイト からサインアップしてください。クラウド版またはセルフホスト版どちらでも構いません。

OpenAI APIキー: 記事の執筆や校正を行うAIモデル(今回はgpt-4o-mini)を利用するために必要です。

  • OpenAIのアカウントを作成し、APIキーを取得してください。(OpenAI APIキー発行ページへのリンク: OpenAI API Keys)
  • 取得したAPIキーは安全な場所に保管してください。
  • 利用料金について: OpenAI APIの利用には料金が発生します。料金は、使用するAIモデルの種類、リクエストの回数、処理するテキストの量(トークン数)によって変動します。今回のワークフローのテストでは、gpt-4o-miniモデルを使用し、6回のリクエスト(AI Agent、SEOライター、編集者、フォーマッターの各ステップでの呼び出しを含む)で、合計4,181トークンを処理し、料金は0.01ドル未満でした。 しかし、これはあくまで一例です。記事の長さや複雑さ、リクエスト頻度によって料金は大きく変わる可能性があるため、OpenAIの料金ページで最新情報を確認し、利用状況を定期的にモニタリングすることをおすすめします。

SerpAPI APIキー: AIがウェブ検索を行うために使用します。

  • SerpAPIのアカウントを作成し、APIキーを取得してください。(SerpAPIサインアップページへのリンク: SerpAPI Sign Up ※無料プランでは、100リサーチまで可能です!利用量に応じて有料プランが必要になる場合があります)

APIキーは大切に管理しましょう。

Google Driveアカウント: 作成された記事を保存するために使用します。

  • 記事を保存するための専用フォルダをGoogle Drive内に作成しておくと管理が楽になります。フォルダを作成したら、そのフォルダIDを控えておいてください。

初めてGoogle Driveを連携する方は、以下の記事で詳しく説明しておりますので、是非ご活用ください。

【初心者】n8nとGoogleドライブを連携!OAuth2認証設定ガイド

準備が整ったら、いよいよワークフローの作成に取り掛かりましょう!

ワークフローの作り方:ステップ・バイ・ステップ解説

ここからは、n8nの編集画面で各ノード(部品)をどのように設定していくかを、WordPressのブロックエディタを使うような感覚で見ていきましょう。

ステップ1: チャットトリガー (When chat message received) – 指示の受付

このワークフローは、あなたがチャットで「こんな記事を書いてほしい」と指示するところから始まります。
こちらの記事では、「AI エージェント 使い方」とチャットします。

  1. n8nのワークフロー編集画面で、「+」ボタンをクリックし、「Chat Trigger」と検索して「When chat message received」ノードを追加します。
  2. このノードは特別な設定は不要です。これがワークフローの入り口となります。
ワークフローの開始点となる「When chat message received」ノード

ステップ2: AI Agent (ウェブ検索エージェント) – 情報収集のプロ

次に追加するのは、指示されたトピックについてウェブ検索を行い、必要な情報を集めて要約する「AI Agent」です。

1.「AI Agent」ノードを追加します。

2. System Message(システムメッセージ)を設定:
このAI Agentにどのような役割を担ってほしいかを指示します。WordPressのカスタムHTMLブロックなどに以下のテキストをコピー&ペーストするイメージです。
あなたはウェブ検索エージェントです。 ユーザーはSEOブログ記事のトピックまたは見出しを提供します。あなたの任務は、そのトピックに関する信頼できる事実情報をウェブで検索し、役立つコンテンツを提供するために主要なポイントを要約することです。記事のSEO価値と情報としての質を高める詳細に焦点を当て、簡潔かつ明確に記述してください。
このメッセージにより、AIは「SEO記事のための情報収集と要約」という役割を理解します。

3. AIモデルを接続: このAI Agentが思考するために、OpenAIのチャットモデルを接続します。

  • OpenAI Chat Model」ノード(@n8n/n8n-nodes-langchain.lmChatOpenAi)を追加します。
  • Model: gpt-4o-mini を選択します。
  • Credentials: 「OpenAI API」で、事前に用意したあなたのOpenAI APIキーを登録・選択します。
  • この「OpenAI Chat Model」ノードを、「AI Agent」ノードの「Language Model」入力に接続します。

4. 検索ツールを接続: 実際にウェブ検索を行うためのツールとしてSerpAPIを接続します。

  • SerpAPI」ノード(@n8n/n8n-nodes-langchain.toolSerpApi)を追加します。
  • Options:
    • Country :jp(日本)
    • Language: ja (日本語)
  • Credentials: 「SerpAPI」で、事前に用意したあなたのSerpAPI APIキーを登録・選択します。
  • この「SerpAPI」ノードを、「AI Agent」ノードの「Tools」入力に接続します。

ステップ3: SEOライター – 記事執筆のプロ

情報収集が終わったら、次はその情報をもとにSEO記事の草稿を作成する「SEOライター」AIの出番です。

  1. OpenAI」ノード(@n8n/n8n-nodes-langchain.openAi)を追加し、ノード名を「SEOライター」に変更します。
  2. Model ID: gpt-4o-mini を選択します。
  3. Credentials: 「OpenAI API」で、あなたのOpenAI APIキーを選択します。
  4. Messages (Content):
    このAIに記事執筆の指示を出します。前の「AI Agent」が要約した情報({{ $json.output }}で参照できます)を使って記事を書くように伝えます。
    あなたはSEOコンテンツライターです。 あなたは、あるトピックに関する事実情報を含む要約: {{ $json.output }} を受け取ります。 あなたの任務は、魅力的でSEOに最適化されたブログ記事を作成することです。この記事は、情報が豊富で、構成がしっかりしており、競合記事を上回ることを目指します。読みやすさを最優先し、関連性の高いキーワードを自然に組み込み、読者に独自の価値を提供する実践的な洞察、例、ヒントを含めてください。
  5. この「SEOライター」ノードを、「AI Agent」ノードの出力に接続します。

ステップ4: 編集者 – 校正のプロ

AIが書いた記事も、時には誤字脱字や不自然な表現があるかもしれません。そこで「編集者」AIに校正を依頼します。

  1. OpenAI」ノードを追加し、ノード名を「編集者」に変更します。
  2. Model ID: gpt-4o-mini を選択します。
  3. Credentials: 「OpenAI API」で、あなたのOpenAI APIキーを選択します。
  4. Messages (Content):
    前の「SEOライター」が書いた記事の草稿({{ $json.message.content }}で参照できます)を校正するように指示します。
    あなたは編集者です。 あなたはブログ記事の草稿: {{ $json.message.content }} を受け取ります。 あなたの任務は、文法、句読点、および読みやすさを徹底的に確認することです。テキストがスムーズに流れ、誤りがなく、明確で魅力的なトーンを維持していることを確認してください。幅広い読者にとっての明瞭さ、構造、アクセシビリティを向上させるために、必要な調整を行ってください。
  5. この「編集者」ノードを、「SEOライター」ノードの出力に接続します。

ステップ5: フォーマッター – 整形のプロ

校正済みの記事を、さらに読みやすく、SEO効果も高まるように整形するのが「フォーマッター」AIの役目です。WordPressで言うところの、見出しブロック(H2, H3)、段落ブロック、リストブロックなどを適切に使って整えるイメージです。

  1. OpenAI」ノードを追加し、ノード名を「フォーマッター」に変更します。
  2. Model ID: gpt-4o-mini を選択します。
  3. Credentials: 「OpenAI API」で、あなたのOpenAI APIキーを選択します。
  4. Messages (Content):
    前の「編集者」が校正した記事({{ $json.message.content }}で参照できます)を整形するように指示します。
    あなたはフォーマッターです。 あなたは洗練された記事の草稿: {{ $json.message.content }} を受け取ります。 あなたの任務は、最適な読みやすさとSEO効果のために記事をフォーマットすることです。必要に応じて見出し(H1, H2, H3)を使用し、短い段落を作成し、明確にするために箇条書きや番号付きリストを追加してください。各セクションが論理的に流れるようにし、読者のエンゲージメントを高めるために重要な情報を強調表示してください。キーワードが流れを妨げずに戦略的に配置されているかを確認してください。
  5. この「フォーマッター」ノードを、「編集者」ノードの出力に接続します。AIが生成するテキストは、H1タグ(記事タイトル)はWordPress側で設定するため、主にH2以下の見出しと本文の整形を期待します。

ステップ6: Google Drive – 記事の保存先

最後に、AIチームが総力を挙げて作成した記事を、Google Driveに保存します。ここからWordPressにコピー&ペーストする流れになります。

  1. Google Drive」ノードを追加します。
  2. Operation: Create From Text を選択します。
  3. Content: 「フォーマッター」AIが整形した記事の内容を指定します。式エディタで ={{ $json.message.content }} と入力します。
  4. Name (ファイル名): 記事ファイルの名前を設定します。例えば、記事_{{ $now }} とすると、「記事_(現在日時)」のようなファイル名になります。
  5. Drive ID: 通常は My Drive で良いでしょう。
  6. Folder ID: 記事を保存したいGoogle Drive内の「指定のフォルダーIDを記述」してください。 事前に作成したフォルダのURLなどからIDを確認して入力します。
  7. Credentials: 「Google Drive OAuth2 API」で、あなたのGoogleアカウントを認証・選択します。
  8. この「Google Drive」ノードを、「フォーマッター」ノードの出力に接続します。

これでワークフローの完成です!忘れずにn8n画面右上の「Save」ボタンで保存し、「Active」スイッチをオンにしましょう。

実際にワークフローを実行してみる!指定したGoogle Driveに記事_(現在日時)」のようなファイルがアップされていれば成功です!!

ワークフローの使い方とWordPressへの展開

  1. n8nのチャットインターフェースを開きます。(通常、ワークフローをアクティブにすると、トリガーノードにチャット用のURLが表示されます)
  2. 作成したい記事のトピックや、具体的な見出しなどをチャットメッセージとして入力し、送信します。
    • 例:「n8nを使ったタスク自動化のメリットについて初心者向けに解説して」
    • 例:「健康的な食生活を送るための5つの秘訣」
  3. しばらく待つと(処理には数分かかる場合があります)、指定したGoogle Driveのフォルダに、AIが作成した記事がテキストファイルとして保存されます。
  4. 保存されたテキストファイルを開き、内容をコピーします。
  5. WordPressの新規投稿画面を開き、コピーした内容をペーストします。AIがH2やH3などの見出しタグ、リストタグを生成していれば、WordPressのブロックエディタが適切に認識してくれることが多いです。
  6. 記事タイトル、パーマリンク(スラッグ)、カテゴリ、タグ、アイキャッチ画像を設定します。
  7. 必要に応じて、WordPressのブロックエディタでさらに装飾(画像の挿入、引用ブロックの追加など)や微調整を行います。特に、AIが生成した見出しタグが適切か(H1は記事タイトルのみにするなど)を確認しましょう。
  8. Yoast SEOやRank MathなどのSEOプラグインを使用している場合は、フォーカスキーワードやメタディスクリプションを設定します。この記事の冒頭で提案したキーワードやディスクリプションを参考にしてください。
  9. 最後にプレビューで表示を確認し、問題がなければ公開します。

カスタマイズのヒント

このワークフローは基本形ですが、さらにあなたのニーズに合わせてカスタマイズすることも可能です。

  • AIモデルの変更: より高性能な gpt-4gpt-4-turbo などに変更すると、記事の質がさらに向上する可能性があります。ただし、これらの高性能モデルは一般的にgpt-4o-miniよりも利用料金が高くなる傾向があります。 処理するトークン数やリクエスト数に応じてコストが大きく変動するため、予算と求める品質のバランスを考慮して選択してください。OpenAIの料金体系をよく確認しましょう。
  • システムメッセージの調整: 各AIエージェント(ウェブ検索、SEOライター、編集者、フォーマッター)のシステムメッセージをより具体的にしたり、特定の文体(例:フレンドリー、専門的など)を指示したりすることで、出力される記事のテイストを調整できます。
  • 出力形式の変更: 現在はテキストファイルで保存していますが、Markdown形式で出力するようにフォーマッターに指示し、WordPressのMarkdown対応ブロックやプラグインで取り込むこともできます。
  • キーワードの指定: ユーザーがチャットでトピックと一緒に特定のキーワードをいくつか指定できるようにし、それを各AIエージェントが活用するようにシステムメッセージを工夫することも考えられます。

まとめ

今回は、n8nとAIを駆使して、チャットで指示するだけでSEO記事を自動作成し、WordPressでの公開準備を効率化するワークフローをご紹介しました。

このワークフローを活用すれば、

  • 記事作成にかかる時間を大幅に短縮できる
  • アイデア出しや情報収集の負担を軽減できる
  • 一定の品質を保った記事を量産できる

といったメリットがあり、コンテンツマーケティングの効率を飛躍的に高めることができるでしょう。AIが生成したテキストをベースに、WordPressでさらに磨きをかけることで、質の高いコンテンツをスピーディーに発信できます。ただし、AIの利用にはコストが伴うことを理解し、計画的に運用することが重要です。

最初はn8nの設定が少し複雑に感じるかもしれませんが、一度作ってしまえば、あとはチャットで指示するだけの簡単操作です。ぜひ、この記事を参考に、あなただけの「SEO記事作成エージェント」を構築し、WordPressブログ運営を加速させてください。

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